GREEN×EXPO 2027イタリア出展は何がある?大阪・関西万博イタリア館の一部を再利用
大阪・関西万博のイタリア館が、今度は横浜へ。GREEN×EXPO 2027で受け継がれる展示と、未来の農業・環境技術の見どころを紹介します。
この記事で分かること
- GREEN×EXPO 2027イタリア館の完成予想図と建築コンセプト
- 大阪・関西万博イタリア館から横浜へ受け継がれるもの
- 「ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)」と呼ばれる特徴的なデザイン
- イタリア館の館内レイアウトと11の施設・展示
- 約660平方メートルの展示エリアや農業・環境技術の内容
GREEN×EXPO 2027(横浜花博)に登場するイタリア館の建物デザインと館内レイアウトが明らかになりました。
イタリア大使館貿易促進部(ITA・イタリア貿易振興機構 東京事務所)が公開したプロジェクト資料には、イタリア館の完成予想図や建築コンセプト、外構、さらに館内の具体的な施設配置まで掲載されています。
今回発表されたイタリア館の建築コンセプトは、
「ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)」
です。
イタリアの農村で収穫物を集め、蓄え、守るために作られてきた「干し草の山」を現代的な建築として表現。木材や天然繊維を使い、GREEN×EXPO 2027らしい自然と建築が融合したパビリオンになります。
さらに、大阪・関西万博のイタリア館から屋上庭園を再利用・再構成する計画も明らかになっています。
大阪で使われたものを横浜へ受け継ぐことで、イタリアが重視する「循環型経済(サーキュラーエコノミー)」を、展示内容だけではなくイタリア館そのもので表現します。
・約660平方メートルのエリアに出展
・建築コンセプトは「ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)」
・イタリアの農村にある「干し草の山」を現代的に表現
・GREEN×EXPO 2027の「GX House」を建物の中心に使用
・GX Houseを楕円形の「第二の外皮」で包むデザイン
・木材や天然繊維を活用
・大阪・関西万博イタリア館の屋上庭園を再利用・再構成
・館内には展示エリア、カンファレンスルーム、内部庭園などを配置
・ナザレーノ・ストランペッリに関する専用展示エリアを設置
・水素発生装置も館内レイアウトに記載
・会場配置図では「Farm & Food Village」の6Aに位置
GREEN×EXPO 2027 イタリア館の完成予想図が公開
イタリア大使館貿易促進部が公開したGREEN×EXPO 2027 イタリア館の「Project Report」には、これまで明らかになっていなかったイタリア館の完成予想図が掲載されています。
建物は一般的な四角い箱型のパビリオンではなく、外側へ広がるような壁に囲まれた、丸みを帯びた特徴的な姿。
外壁には同じ形を繰り返した構造が並び、周囲には植物や花も配置される計画です。
GREEN×EXPO 2027の会場内でも、一目で分かる特徴的な建物になりそうです。
建築コンセプトは「ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)」
イタリア館の建築コンセプトとして発表されたのが、
「ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)」
です。
デザインの着想源となっているのは、イタリアの農村で見られてきた干し草の山。
収穫したものを集め、蓄え、守るために作られてきた伝統的な形を、現代の建築として再解釈しています。
建物には木材や天然繊維が使われ、イタリアの農業風景や自然を感じさせる空間を目指しています。
さらに今回明らかになった館内展示を見ると、「小麦」という建築コンセプトが建物の外観だけで終わらず、イタリアの農業研究や歴史にもつながっていることが分かります。
GX Houseを楕円形の建物が包む
GREEN×EXPO 2027のイタリア館は、建物をすべて独自に造るのではありません。
中心となるのは、博覧会で用意されるモジュール型建築「GX House」です。
公式資料によると、イタリア館で使用されるGX Houseは10m×10m。
その四角いGX Houseの周囲を、イタリア独自の楕円形の「第二の外皮(second skin)」で包み込む構造になっています。
【画像:GX Houseからイタリア館が形成されるコンセプト図】
四角い建物をそのまま見せるのではなく、その外側にもう一つの建築を重ねることで、完成予想図に見られる独特の丸みを帯びた姿を作り出します。
三角形の木造モジュールを組み合わせた外壁
外側のファサードには、同じ形をした三角形の構造モジュールを連続して使用します。
構造材には約6mの無垢材を使用する計画で、そこへ外装パネルを取り付けます。
三角形の構造を繰り返し使うことで、建物を安定させるだけではなく、製造や組み立て、解体をしやすくすることも考えられています。
また、恒久的な基礎工事をできるだけ避け、博覧会終了後の解体や再利用まで考慮した建築となっています。
イタリア館の館内レイアウトも公開!11の施設・展示を配置
今回公開された資料では、イタリア館の平面レイアウト図も確認できます。
図面には1番から11番まで番号が振られ、それぞれの場所に何が設けられるのかが具体的に記載されています。

イタリア館レイアウト図の番号
- 1:一般入口(General Entrance)
- 2:VIP入口(VIP Entrance)
- 3:一般出口(General Exit)
- 4:クローク(Wardrobe)
- 5:コントロールルーム(Control room)
- 6:ラウンジエリア(Lounge area)
- 7:展示エリア&カンファレンスルーム(Exhibition Area & Conference Room)
- 8:内部庭園(Internal Garden)
- 9:水素発生装置(Hydrogen Generator)
- 10:ナザレーノ・ストランペッリ専用展示エリア
- 11:ショーケースに展示される美術作品の展示エリア
入口と出口を分けた来場者動線に加え、展示スペースだけではなく、内部庭園やラウンジ、カンファレンスルームなども組み込まれています。
建物の規模は大阪・関西万博のイタリア館よりコンパクトになりますが、その中に建築・農業・研究・文化・アートといった複数のテーマを詰め込む構成になりそうです。
一般入口とVIP入口を分けた動線
レイアウト図では、
1番が一般入口、2番がVIP入口、3番が一般出口
として明確に分けられています。
一般来場者は入口から展示を巡り、別の出口から退出する一方向型に近い動線になると考えられます。
大阪・関西万博でも人気を集めたイタリア館だけに、GREEN×EXPO 2027でも混雑時の来場者動線を意識した設計になっていることがうかがえます。
展示エリアとカンファレンスルーム
7番には、
「Exhibition Area & Conference Room」
と記載されています。
通常の展示を見るスペースとして利用するだけでなく、カンファレンスやイベントなどを開催できる空間として計画されているようです。
GREEN×EXPO 2027の開催期間中に、イタリアの農業、技術、デザイン、文化などをテーマにしたイベントが行われる可能性もあり、今後の発表に注目です。
建物の中に「内部庭園」
8番は「Internal Garden(内部庭園)」です。
国際園芸博覧会らしく、建物の外だけではなく館内にも緑を取り入れます。
イタリア館はGX Houseを外側の構造で包み込む設計になっていますが、その内部にも庭園を配置することで、建築と植物を一体として体験できる空間になりそうです。
「水素発生装置」もレイアウト図に記載
興味深いのが9番の「Hydrogen Generator(水素発生装置)」です。
館内レイアウトの中に、水素を生成する設備が明記されています。
具体的にどのような方式で水素を生成するのか、また来場者向け展示の一部になるのか、施設設備として利用されるのかなど、詳細については今後の発表を待つ必要があります。
ただ、農業や水利用だけでなく、エネルギー分野についても持続可能性を意識したイタリア館になることがうかがえるポイントです。
ナザレーノ・ストランペッリの専用展示も登場
館内レイアウトで特に注目したいのが、10番に記載された
「Exhibition area dedicated to Nazareno Strampelli」
です。
日本語では、ナザレーノ・ストランペッリに捧げられた専用展示エリアという意味になります。
ナザレーノ・ストランペッリは、イタリアの農業や小麦の品種改良の歴史を語る上で重要な人物です。
今回のイタリア館が「ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)」をコンセプトにしていることを考えると、建物の外観だけでなく、館内展示でも小麦を通してイタリアの農業研究やイノベーションを紹介する構成になることが分かります。
GREEN×EXPO 2027のイタリア館を見る際には、建物の形と館内展示をセットで見ると、コンセプトがより分かりやすくなりそうです。
美術作品を展示するショーケースも
11番には、
「Display area for an artwork showcased in a display case」
と記載されています。
つまり、美術作品をショーケースの中で展示するためのスペースです。
現時点の資料では、具体的にどの作品が展示されるのかまでは明らかになっていません。
しかし、大阪・関西万博のイタリア館では貴重な美術作品が大きな話題となっただけに、GREEN×EXPO 2027でどのような作品が横浜へやって来るのかは気になるところです。
具体的な展示作品が発表されれば、イタリア館の大きな注目ポイントになる可能性があります。
大阪・関西万博イタリア館の「屋上庭園」を再利用
GREEN×EXPO 2027のイタリア館で特に注目したいのが、大阪・関西万博イタリア館のレガシーです。
2025年の大阪・関西万博では、イタリア館が文化、芸術、建築、技術などを紹介し、多くの来場者を集めました。

30個の心臓
2026年7月の公式参加発表では、大阪・関西万博イタリア館で使われた建築や展示演出を構成する要素の一部を、横浜で再利用する方針が発表されていました。
そして今回公開された設計資料によって、その中の具体的な一つとして、
大阪・関西万博イタリア館の屋上庭園を再利用し、GREEN×EXPO 2027に合わせて再構成する
ことが明らかになりました。

キリストの埋葬
大阪のイタリア館そのものを横浜へ移築するわけではありません。
大阪で使われた資源やデザインを、新しい博覧会に合わせて再び活用する取り組みです。
大阪・関西万博イタリア館で使われた建築・展示要素の一部を再利用するという方針に加え、今回の資料では「屋上庭園」を横浜で再利用・再構成することが具体的に明らかになりました。
2025年に大阪・関西万博のイタリア館を訪れた人なら、横浜で「大阪のイタリア館から何が受け継がれているのか」を探す楽しみ方もできそうです。
イタリア館の広さは約660平方メートル
イタリアに割り当てられた出展エリアは、約660平方メートルです。
今回公開された資料には、敷地の形状やイタリア館を上から見た外構計画も掲載されています。
建物だけで敷地いっぱいを使用するのではなく、周囲には植物や花を配置し、来場者が歩く園路なども整備される計画です。
【画像:イタリア館 外構配置図】
外構計画には、
・植物や花を植えたエリア
・飲食エリア
・ステージ
・一般入口・出口
・VIP入口
なども記載されています。
そのため、イタリア館は建物内部の展示を見るだけではなく、建築・庭園・植物・屋外空間を一体で楽しむパビリオンになりそうです。
イタリア館の場所は「Farm & Food Village」
今回の公式資料では、イタリア館の会場内での位置も示されています。
配置図によると、イタリア館は「Farm & Food Village」の6Aに位置します。

農や食をテーマにしたエリアへの出展となるため、「小麦の建築」というコンセプトや農業技術の展示とも非常に相性のよい場所です。
具体的な周辺施設や隣接する海外出展については、今後公開される最新の会場マップにも注目です。
GREEN×EXPO 2027をもっと知る
イタリア館では何が見られる?
建築デザインだけでなく、展示内容も注目です。
イタリアの公式参加発表では、GREEN×EXPO 2027のイタリア出展について、持続可能な土地管理や科学研究、農業イノベーションなどを紹介する方針が示されています。
さらに今回の館内図から、ナザレーノ・ストランペッリに関する展示や美術作品の展示スペースなども計画されていることが分かりました。
水を効率よく利用する技術
イタリア館では、水利用の効率を高めるためのシステムが紹介される予定です。
気候変動などによって世界各地で水資源の確保が課題となる中、限られた水を農業や植物の育成にどう活用していくのかは重要なテーマです。
GREEN×EXPO 2027という国際園芸博覧会の特徴とも非常に相性のよい展示になりそうです。
環境変化に強い「レジリエント作物」
農業分野では、レジリエント作物も取り上げられる予定です。
レジリエント作物とは、干ばつや高温など、厳しい環境や気候の変化に対応しやすい作物のこと。
気候変動が農業へ与える影響が世界的な課題となる中、イタリアがどのような研究や技術を紹介するのか注目です。
イタリアのデザインと環境技術
イタリア館では、Made in Italyが持つ文化、クリエイティビティ、デザイン、技術と、農業・環境分野を組み合わせて発信する方針です。
「イタリア=歴史的建築や美術」というイメージだけではなく、現代のイタリアが持つ研究や技術が、どのように持続可能な未来につながっていくのかを見ることができそうです。
循環型経済そのものをイタリア館で表現
GREEN×EXPO 2027 イタリア館を理解する重要なキーワードが、循環型経済(サーキュラーエコノミー)です。
新しく作り、使い終わったら捨てるのではなく、使った資源を再利用しながら循環させていく考え方です。
イタリア館では、
・大阪・関西万博イタリア館の要素を再利用する
・大阪万博の屋上庭園を再利用・再構成する
・組み立て・解体しやすいファサードを採用する
・恒久的な基礎工事をできるだけ避ける
など、建物そのものにも循環型経済の考え方が取り入れられています。
大阪・関西万博からGREEN×EXPO 2027へ。
2つの万博を実際の建築や庭園でつなぐ、特徴的なプロジェクトになっています。
大阪・関西万博のイタリア館とは何が違う?
GREEN×EXPO 2027で、大阪・関西万博のイタリア館がそのまま再現されるわけではありません。
大阪・関西万博では、美術品や文化財、産業、技術などを大規模なパビリオンで紹介しました。
一方、GREEN×EXPO 2027では国際園芸博覧会という特徴に合わせ、
農業、植物、景観、環境技術、循環型経済
といったテーマがより前面に出ています。
建築についても、大阪のイタリア館を再現するのではなく、GX Houseを中心に「小麦の建築」という新しいデザインを構築します。
ただし、大阪・関西万博の屋上庭園などを横浜へ受け継ぐことで、2025年と2027年の2つの万博をつなげます。
さらに館内には、美術作品を展示するショーケースも計画されています。
大阪・関西万博で美術展示を楽しんだ人にとっても、GREEN×EXPO 2027でどのような作品が展示されるのかは大きな注目ポイントになりそうです。
イタリア館はこんな人におすすめ
イタリア館は、花や庭園が好きな人だけでなく、建築やデザイン、万博のレガシー、未来の農業技術に興味がある人にも注目したいパビリオンです。
特にチェックしたい人
- 大阪・関西万博のイタリア館が好きだった人
- 大阪万博から受け継がれるレガシーを見たい人
- 特徴的なパビリオン建築を見たい人
- イタリアの建築・デザインに興味がある人
- 庭園やランドスケープを楽しみたい人
- 農業や小麦の研究に興味がある人
- 未来の農業技術に興味がある人
- 美術作品の展示を楽しみたい人
- サーキュラーエコノミーや環境問題に関心がある人
特に大阪・関西万博を訪れた人は、「大阪から横浜へ何が受け継がれたのか」を探しながら体験すると、より楽しめそうです。
イタリア館の予約方法は?
GREEN×EXPO 2027 イタリア館について、個別の予約が必要なのか、自由入場になるのかといった入場方法の詳細は、現時点では発表されていません。
館内図には一般入口・一般出口とVIP入口が明記されていますが、一般来場者の事前予約の有無までは分かっていません。
今後、パビリオンの予約方式や展示内容、営業時間などが発表されれば、この記事でも随時更新します。
GREEN×EXPO 2027 イタリア館 基本情報
- 出展国:イタリア共和国
- 会場エリア:Farm & Food Village
- 配置:6A(公開資料による)
- 出展エリア:約660平方メートル
- 建築コンセプト:ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)
- 建築:GX House(10m×10m)+楕円形の第二の外皮
- テーマ:自然・伝統・革新の調和
- 館内施設:展示エリア、カンファレンスルーム、内部庭園、ラウンジなど
- 注目展示:ナザレーノ・ストランペッリ専用展示、美術作品展示
- 主な内容:循環型経済、持続可能な土地管理、景観保全、農業イノベーション
- 大阪万博からの継承:建築・展示要素の一部、屋上庭園など
- GREEN×EXPO 2027開催期間:2027年3月19日~9月26日
GREEN×EXPO 2027 イタリア館に注目
GREEN×EXPO 2027 イタリア館は、大阪・関西万博のレガシーと横浜の国際園芸博覧会をつなぐパビリオンとして、かなり注目したい出展になってきました。
「ARCHITECTURE OF WHEAT(小麦の建築)」という建築コンセプトのもと、GX Houseを木材や天然素材を使った楕円形の外皮で包み、大阪・関西万博イタリア館の屋上庭園を再利用します。
そして今回公開された館内レイアウトから、
・内部庭園
・展示・カンファレンスエリア
・ナザレーノ・ストランペッリ専用展示
・美術作品の展示スペース
・水素発生装置
などが設けられることも分かりました。
大阪・関西万博では美術や文化で大きな話題となったイタリア館。
GREEN×EXPO 2027では、「イタリアの美しさ」と「農業・研究・環境・循環型社会」がどのように一つの空間として表現されるのかが大きな見どころになりそうです。
特に「小麦の建築」という外観と、ナザレーノ・ストランペッリの展示がどのようにつながるのかは、実際に訪れた際に注目したいポイントです。
今後、展示される美術作品や具体的な展示内容、予約方法など、新しい公式情報が発表され次第更新します。
GREEN×EXPO 2027 海外展示内容・参加国一覧





