京都・祇園祭の還幸祭とは?八坂神社前の神輿渡御・差し回しを動画で紹介
7月24日に行われる京都・祇園祭の還幸祭を八坂神社前から体験レポート。提灯に照らされた中御座・東御座、力強い掛け声、差し回し、舞殿へ上がる神輿を約40分の動画で紹介します。
この記事で分かること
- 約40分の動画で見る中御座と東御座の見どころやチャプター
- 還幸祭の意味や山鉾巡行との違い、三基の神輿の特徴
- 八坂神社前での鑑賞方法と夜の暑さ
京都・祇園祭の後祭が行われる7月24日。昼の山鉾巡行が終わった後も、京都の祭りはまだ終わりません。
夜になると、三基の神輿が京都の町を進み、神様を八坂神社へお還しする「還幸祭」(かんこうさい)が行われます。

今回、八坂神社前から境内へ入っていく中御座と東御座の様子を、約40分の動画で収録しました。提灯の明かり、担ぎ手の掛け声、交差点を埋める人々の熱気まで、現地に立っているような感覚で楽しめます。
祇園祭・還幸祭を約40分の動画で体験
動画を再生
今回の動画では、河原町方面から八坂神社へ向かう神輿渡御、八坂神社前で行われる差し回し、境内へ入る中御座と東御座、舞殿へ上がる場面まで収録しています。
最初から通して見ると、遠くから掛け声が近づき、神輿が姿を現し、八坂神社へ還るまでの時間の流れを味わえます。
短時間で見たい方は、最初にダイジェストを見た後、中御座と東御座の差し回し、舞殿へ上がる場面を優先すると、還幸祭ならではの迫力が伝わりやすいでしょう。
動画のチャプター
- 0:00 祇園祭 還幸祭ダイジェスト
- 1:16 還幸祭「おかえり」
- 4:30 馬に乗ったお稚児さん
- 4:59 河原町から八坂神社方面へ進む中御座
- 5:17 中御座「ホイット、ホイット」
- 6:22 中御座の差し回し
- 8:32 八坂神社へ向かう神輿
- 8:58 2番目の東御座
- 9:14 馬に乗って先導する八坂神社の神職
- 9:40 東御座「ホイット、ホイット」
- 10:26 東御座の差し回し
- 13:05 八坂神社での還幸祭
- 13:30 1番目の中御座
- 17:58 舞殿へ上がる中御座
- 20:45 八坂神社境内へ入る東御座
- 38:03 舞殿へ上がる東御座
八坂神社前で見た還幸祭の体験レポート
御神宝奉持列(ごしんほうほうじれつ)

八坂神社前で待っていると、最初に行進してきたのは、御神宝奉持列という神様へ捧げる宝物(勅板、矛、楯、弓、矢、剣など)を携えて歩く古式ゆかしい行列です。

馬に乗って進む稚児「久世駒形稚児(くぜこまがたちご)」は「木彫りの馬の頭(駒形)」を御神体として乗せ、馬にまたがって行列を先導しています。
神輿渡御(中御座)

河原町方面から「ホイット、ホイット」という掛け声が近づき、沿道の人々が同じ方向へ視線を向け始めます。
最初に姿を現したのは中御座です。
四条通で、重さ約2トン半もある大きなお神輿を担ぎを高く持ち上げて上下に振って金色の装飾が揺れるています。
「魂振り(たまふり)」というもので、次のような意味があるそうです。
・お神輿を激しく上下左右に揺らすことで、中に鎮座する神様の霊魂を刺激し、眠っている力を呼び覚まして活性化させる
・神様のパワー(霊威)が最大に高まることで、地域に蔓延する疫病や災い、穢れ(けがれ)を強力に祓い清めることができる
中御座の掛け声と差し回しに圧倒される
八坂神社前の交差点で、特に見てほしいのは、動画6分22秒からの差し回しです。神輿を高く掲げながら回転させると、周囲から歓声が上がり、八坂神社前が大きな熱気に包まれます。
正面だけを見るのではなく、神輿が回るときの担ぎ手の足運びや、周囲で声を掛ける人々の動きにも注目すると、全員で神輿を動かしていることが伝わってきます。

馬に乗ったお稚児さんと神職が神事の空気を伝える
動画4分30秒には馬に乗ったお稚児さん、9分14秒には馬に乗って東御座を先導する八坂神社の神職が登場します。

神輿の激しい動きだけでなく、その前後を進む人々まで見ることで、還幸祭が単なる夜のパレードではなく、八坂神社の大切な神事であることを感じられます。
神輿だけを追いかけず、先導する人々の装束や行列の順番にも注目してみてください。映像の印象が、賑やかな祭りから神様をお迎えする儀式へと深まります。
東御座は形と動きの違いも見どころ
中御座に続いて、東御座が八坂神社前へ到着します。
動画10分26秒からは、東御座の差し回しを収録しています。同じように見える神輿でも、屋根や胴の形、提灯の付き方、担ぎ手の動きに違いがあります。
中御座を見た後に東御座を見ると、二基の違いを比べながら楽しめます。初めて還幸祭を見る方も、「次は形の違いを探してみよう」と視点を変えると、長い動画を最後まで興味深く見られるでしょう。

境内へ入ると、掛け声が八坂神社に響き渡る

神輿が八坂神社の石段下から境内へ入ると、舞殿の周りを周りながら、魂振り(たまふり)もしています。

建物に囲まれた境内へ掛け声が響き、神輿を迎える人々の視線が舞殿へ集まります。人の波の中を進み、舞殿へ上がる場面は、長い渡御の終着点を見届けるような緊張感がありました。
中御座が舞殿へ上がる場面は17分58秒、東御座は38分03秒からです。最後まで時間が取れない場合も、この二つの場面は優先して見てほしいところです。
還幸祭とは?祇園祭の基本情報
祇園祭は、八坂神社の祭礼です。7月1日から31日までの約1か月にわたり、さまざまな神事や行事が行われます。
7月17日の神幸祭では、八坂神社の神様を三基の神輿にお遷しし、四条御旅所へ向かいます。7月24日の還幸祭は、御旅所に滞在していた神様が京都の町を巡り、八坂神社へ戻る神事です。
還幸祭の基本情報
- 開催日:毎年7月24日
- 出発:四条御旅所を午後5時頃から順次出発
- 還幸:午後9時~11時頃に八坂神社へ到着
- 神輿:中御座、東御座、西御座の三基
- 主な鑑賞エリア:各神輿の巡行ルート、四条御旅所、八坂神社周辺
三基の神輿はそれぞれ別のルートを進むため、通過時刻や到着時刻には幅があります。道路状況や神事の進行でも時間は変わるため、当日は八坂神社の公式情報と現地案内を確認してください。
山鉾巡行と還幸祭は何が違う?
山鉾巡行は、豪華な懸装品や山鉾の構造、辻回しなどを楽しめる祇園祭の代表的な行事です。
還幸祭は、神様をお遷しした神輿が氏子地域を巡り、八坂神社へ帰る神事です。担ぎ手の掛け声、神輿の揺れ、差し回し、夜の提灯など、音と動きの迫力が大きな魅力です。
どちらか一方だけではなく、昼の後祭山鉾巡行と夜の還幸祭を続けて見ると、祇園祭が山鉾だけではなく、八坂神社の祭礼として続いていることを実感できます。
三基の神輿は形とお祀りする神様が異なる
中御座は、八坂神社の主祭神である素戔嗚尊をお祀りする六角形の神輿です。屋根には鳳凰が飾られています。
東御座は、櫛稲田姫命をお祀りする四角形の神輿で、屋根の擬宝珠が特徴です。
西御座は、八柱御子神をお祀りする八角形の神輿で、屋根には鳳凰が飾られています。
今回の動画では中御座と東御座を中心に収録しています。形を知ってから動画を見ると、提灯の向こうに見える屋根や胴の違いを探す楽しみが増えます。
還幸祭を現地で楽しむ鑑賞方法
八坂神社前では、到着前の音から楽しむ
八坂神社前で見る場合は、神輿が目の前へ来る瞬間だけでなく、遠くから掛け声が近づく時間も楽しみたいところです。
スマートフォンを構え続けるより、最初は耳で掛け声の方向を確かめ、神輿が見えてから撮影を始めると、現地の空気と映像の両方を残しやすくなります。
短時間なら差し回しと境内入場を優先
時間が限られている方は、八坂神社前の差し回しと、神輿が境内へ入る場面を優先すると、還幸祭の動と静をまとめて体験できます。
ただし、三基の到着には間隔があります。一基を見た後、次の神輿まで長く待つこともあるため、すべてを見ようと無理をせず、当日の体調と時間に合わせて一基に絞る方法もあります。
夜でも約30度。長時間鑑賞では熱中症への備えが必要
今回の撮影時は、夜になっても約30度という高温でした。
日差しがなくなると涼しく感じそうですが、昼間に熱を蓄えた道路、人の密集、風の通りにくさが重なり、立って待っているだけでも暑さで体力を奪われます。
還幸祭では、神輿の到着を待つ時間も含めると長時間の屋外鑑賞になりやすいため、夜だから大丈夫とは考えず、昼と同じように暑さへの準備が必要です。
少し人も減り始めた22時30分ごろから八坂神社で一番の見どころを見るのがオススメです。
暑い夜に還幸祭を鑑賞するときの準備
- 水やスポーツドリンクを早めに用意する
- 喉が渇く前に少しずつ水分を取る
- 冷却タオル、携帯扇風機、保冷剤を活用する
- 通気性がよく、締めつけの少ない服装を選ぶ
- 神輿を待つ間に、冷房のある場所で休憩する
- めまい、頭痛、吐き気、強いだるさを感じたら鑑賞を中断する
一番大切なのは、見たい場面をすべて追いかけようとしないことです。
中御座を見た後に体が熱くなっていたら、東御座を待つ前にいったん人混みを離れ、涼しい場所で休んでください。体調に余裕があってこそ、神輿が帰る夜を最後まで楽しく見届けられます。
自力で水分を飲めない、意識や反応がおかしい場合は、ためらわず119番へ連絡してください。救急車を呼ぶか迷う場合、京都府では救急安心センターきょうと「#7119」で相談できます。
祇園祭の還幸祭は、音と熱気まで味わいたい夜の神事
祇園祭というと山鉾巡行が注目されますが、神輿渡御は八坂神社の祭礼として欠かせない神事です。
提灯に照らされた神輿が京都の町を進み、担ぎ手の掛け声とともに八坂神社へ入る姿には、昼の巡行とは異なる力強さがあります。
今回の約40分の動画では、中御座と東御座が八坂神社前へ到着し、差し回しを披露し、境内の舞殿へ上がるまでを現地音とともに収録しました。
まずはダイジェストで全体を見て、気になった神輿や場面をチャプターからじっくり見返してみてください。現地へ行く方は、夜の暑さに備えながら、自分の体調に合った一基を見届けるだけでも、祇園祭の奥深さを十分に感じられるでしょう。
祇園祭・還幸祭のよくある質問
還幸祭は、どのような行事ですか?
7月17日の神幸祭で四条御旅所へ遷った神様が、三基の神輿とともに京都の町を巡り、八坂神社へ戻る神事です。毎年7月24日に行われ、夜の八坂神社へ神輿が次々と還ってきます。
還幸祭は何時頃に見られますか?
三基の神輿は四条御旅所を午後5時頃から順次出発し、午後9時~11時頃に八坂神社へ還ります。神輿ごとにルートと到着時刻が異なり、当日の進行でも変わるため、公式の巡行図と現地案内を確認してください。
祇園祭を詳しく知らなくても楽しめますか?
掛け声、提灯、神輿の大きな動きだけでも十分に迫力を感じられます。中御座は六角形、東御座は四角形、西御座は八角形と知っておくと、神輿を見分ける楽しみも増えます。
山鉾巡行と還幸祭は、どちらを見るとよいですか?
装飾や伝統技術をじっくり見たい方は山鉾巡行、掛け声と激しい動き、夜の熱気を体験したい方は還幸祭が向いています。時間が取れる場合は、7月24日の後祭山鉾巡行と還幸祭を続けて見ると、祇園祭の二つの表情を楽しめます。



