【イタリア館】ファルネーゼのアトラスは、何がスゴイ?!大阪市立美術館へ行く前に知ってほしい

イタリアパビリオン アトラスの天球儀

□アトラス天球儀とは?簡単に解説大阪・関西万博のイタリアパビリオンで大人気だった「ファルネーゼのアトラス」今から約1800年から1900年前の紀元2世紀頃に制作された古代ローマの石像で、ギリシャ神話の巨人アトラスが天球儀...

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#大阪関西万博 #EXPO2025

□アトラス天球儀とは?簡単に解説

ファルネーゼのアトラスの天球儀

ファルネーゼのアトラスの天球儀


大阪・関西万博のイタリアパビリオンで大人気だった「ファルネーゼのアトラス」

今から約1800年から1900年前の紀元2世紀頃に制作された古代ローマの石像で、
ギリシャ神話の巨人アトラスが天球儀を肩に担ぐ姿は、見ただけでも、なんだかすごそう!!
とは感じるものの、本当の凄いポイントがいまいち分かっていない人も多かったのでは?

今回 大阪市立美術館での特別展「天空のアトラス イタリア館の至宝」展示を見て、調べてみました!!

すでに事前の販売は終了し当日券のみ販売が行われている展示会。
事前知識として、ぜひご覧ください

◇“地球儀”ではなく “天球儀”

ファルネーゼのアトラスの天球儀

ファルネーゼのアトラスの天球儀


丸い巨大物体を見て、地球儀だと思った人は多いと思います。
ですが、これは「天球儀」です。

地球儀は「地球の地図」ですが、アトラスが担いでいる天球儀は「古代の人が考えた宇宙の姿です」

地球の外側にある “星の世界” を球体に描いたもので、昔の人は、宇宙全体をこう理解していた!という歴史が残されています。

□ここが面白い!アトラス天球儀の見どころ

アトラスの天球儀は、「宇宙を外側から見た視点」で作られています。
地球は天球儀の中心にあります。

そのため、天球儀の外側に描かれている宇宙は、地球から見た姿と裏返しになっています。

◇星座が描かれている

アトラスの天球儀

アトラスの天球儀
全天の88星座の半数ほどの星座が描かれており、その星座は現在と同じです。

黄道十二宮などの星座が描かれています。

ただ、「天の赤道」と「黄道」の交わる位置(春分点、秋分点)は、時代とともに少しずつ移動するのですが、約1900年前だと今と約30度ほど角度が違っているので、それにより観測された年代が分かります。

◇宇宙に対する“当時の解釈”が詰まっている

アトラスの天球儀

地球中心説(天動説)が前提の配置

「科学がまだ発展途中だった時代の宇宙観」=ロマンそのもの

□宇宙の中心は地球だと思われていた

昔の人は、地球こそ宇宙の中心

その周りを太陽や月、星が回っている

と考えていました。
これは「天動説(てんどうせつ)」と呼ばれます。

なぜそう思ったのか?

見上げると太陽も月も星も“ぐるっと回っているように見える”

つまり、夜空は「巨大なドームの内側に星が貼られた世界」と感じられていたのです。

地面は動いているように感じないですし、地球が動いているとは、思いもしなかったことでしょう。

□“星が描かれた巨大な天球”という考え方

昔の人は、
星が散らばる宇宙は果てしない空間ではなく、巨大な球(天球)の表面に張り付いている
と考えました。

それが天球儀(てんきゅうぎ)の原型

地球を中心に置く

周りを取り囲む球体に星座を描く

その球が回ることで昼と夜が起こる

→ 宇宙を丸ごと模型にしたのが天球儀!

□アトラスが支える“天球”の意味

アトラスの天球儀

ギリシャ神話の巨人アトラスは、罰として
「天空そのものを支える」役目を負わされています。

その象徴として、天球儀はアトラスに支えられています。

「人類の知の重さ」「世界を支える精神」を表す象徴

→ イタリアのルネサンス精神=科学と芸術の追求と相性バツグン

そのイメージが重なり、

人類の知の重さ
宇宙を理解しようとする挑戦

世界を支えている象徴
として、天球儀はアトラスに支えられる形で作られてきました。

□天球儀を見ると分かる“昔の人のロマン”

天球儀を見ると、当時の人々が抱いていた想像や願いが伝わってきます。

⭐昔の人の宇宙観のポイント

宇宙は美しく秩序あるもの

星は神々からのメッセージ

星座は物語と歴史の集合体

宇宙の仕組みは芸術として表現できる

だから、天球儀は単なる道具ではなく、
科学×芸術×神話が融合した“宇宙の宝箱”なんです。

□アトラスは、なぜ罰を受けたのか?

アトラスの罰、それは——

🎇 「天空(そら)を永遠に支え続ける」こと

彼は両肩で、果てしなく重い空そのもの(天)を支え続ける役目を負わされました。

□なぜそんな罰が?

アトラスは、仲間とともにゼウス率いるオリンポスの神々に反乱を起こしました。
この戦いは 「ティタン戦争」 と呼ばれます。

アトラスは反乱軍のリーダー格

しかし敗北

反乱の責任者として、ゼウスから最も重い罰を与えられる

これが、天空を永遠に支えるという果てしない刑罰

□天球儀とアトラスの関係

多くの天球儀や地球儀のデザインで、
下にアトラスがうつむきながら巨大な球を背負っている姿があります。

これは象徴的に、

世界の重みを背負う力

知識や文明を支える責任

終わらない挑戦

を表していると言われます。

天空のアトラス イタリア館の至宝 開催情報

大阪市立美術館 天空のアトラス イタリア館の至宝

◽️会期
2025年10月25日(土)~2026年1月12日(月・祝)
※災害などにより、変更となる場合があります。

◽️時間
午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)

◽️休館日
月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)、12月29日~1月2日
11月21日(金)以降、会期中の金・土・日・祝日(ただし、12月13日(土)、12月20日(土)を除く)は、開館時間を19時まで延長(最終入館は18時30分まで)します。

※災害などにより、臨時で休館となる場合があります。

◽️当日券
11月18日(火)以降、美術館券売窓口で当日券の取り扱いを開始します。当日券は開館日の午前9時15分より販売を開始し、「入場時間券」を配布します(お一人様2枚まで)。

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